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2008年10月 9日 (木)

「ニカの夢」三番勝負!その1

たまにはの方に焦点をあててみよう。
それも特定の1曲に絞って聞き比べると、
それぞれのバンドの特色が出て面白い
じゃないだろうか。

今回は「ニカの夢」を演奏したビッグ・バンド
を3回に分けて紹介しよう。それぞれにカラー
が違っているので、興味があったら聞いてほしい。

その前に曲の紹介をしよう。
1960年にファンキー・ジャズの父、ホレス・シルバー
”ニカ男爵夫人”に捧げて作曲したもの。この
”ニカ男爵夫人”ジャズに貢献した有名な
パトロンで、この人がいなかったら、チャーリー・
パーカー
セロニアス・モンクもいなかったといえる。
ホレス・シルバー本人による演奏や、アート・
ブレイキー
とジャズ・メッセンジャーズ
による演奏
も有名である。

1枚目はペーター・ヘルボルツァイマー「ワイド・
オープン」
から。彼のオーケストラ”リズム・コンビ
ネーション&ブラス”
が演奏したものだ。

ペーター・ヘルボルツァイマー/ワイド・オープン

まだ小倉にタワー・レコードがある頃に、ユニークで
目をひくイラストのジャケットと、ニカの夢」
ビッグ・バンドが取り上げていることで買ったものだ。
リーダーはトロンボーンペーター・ヘルボルツァイマーで、彼の率いる”リズム・コンビネーション&ブラス”はほぼヨーロッパ出身者によるオーケストラだ。他に
ジャズをよく聞く人にはなじみの深い、アート・ファーマー
(トランペット)ハーブ・ゲラー(サックス各種ニールス・ペデルセン(ベース)などのプレイヤーも参加している。1973年の録音で、CDで発売されるまで、かなりレアな音源だったらしい。

同じくヨーロッパで活躍して日本でも有名な、
ケニー・クラーク=フランシー・ボーラン・ビッグ・
バンド
に似た流麗で音の厚いアンサンブルを披露して
いるが、他のビッグ・バンドと似て非なるものは、
中音域から低音域を基本としたどっしりとした音作りで、
けっして鈍重な感じではなく、よくスウィングするので
聞いているうちにドライブ感が増していく。
さらに、ピアノではなくオルガンエレクトリック・ピアノ
を使っているので、サウンドがよりソウルフルなムード
包まれている。

このビッグ・バンドの演奏する”ニカの夢”は、
メロディー部分にフルートを起用しているので、
ダイナミックさに加えて繊細さも表現できている。
ここではオルガンでなくエレクトリック・ピアノ
エレキ・ギターを使うことによって、オリジナルより
70年的なエレクトリック・サウンドを加味したところが
特長だ。ブラス・ロック的でハイ・テンポなアンサンブル
とのバランスが取れていて絶妙である。
パワフルなサックスのアドリブとバックから盛り上げる
他の楽器パートの掛け合いも興奮ものだ。

他にもバラエティに富んだ曲調のものばかりなので、
ぜひとも聞いてほしい。
日本盤でも発売されているので、手に入りやすいと思う。

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